お疲れ様ですーー「ユヲン」ですーー
「次に読む小説、何か面白いものないかな?」
そんなときにYouTubeやSNSで本を探していると、一度は「けんご📚小説紹介」さんの名前を見かけたことがあるのではないでしょうか。
今回紹介するのは、そんなけんごさんの小説紹介をきっかけに手に取った人も多い、井上真偽さんの『アリアドネの声』です。
この作品、あらすじだけを見ると「災害から人を救う話なのかな?」と思うかもしれません。
もちろん、それも間違いではありません。
ただ、この作品の本当の面白さは、「こんな状況、どうやって解決するの?」という不可能に近い状況を、少しずつ突破していくところにあります。
しかも、物語の先にはミステリーならではの仕掛けも待っています。
今回は『アリアドネの声』について、できるだけネタバレを避けながら、作品の魅力や読んで感じたことを紹介していきます。
この記事を読んでわかること
・『アリアドネの声』がどんな小説なのかわかる
・ネタバレなしであらすじを知ることができる
・『アリアドネの声』の面白さがわかる
・けんごさんが紹介するような小説が好きな人に向いているかわかる
・読書感想文を書くときのポイントがわかる
『アリアドネの声』ってどんな本?
『アリアドネの声』は、井上真偽さんによる長編ミステリーです。
2023年6月に単行本として発売され、2025年9月には文庫版も発売されています。文庫版は825円(税込)で、304ページではなく、書誌情報上は298ページとされています。
井上真偽さんといえば、独特な設定と論理的な謎解きを組み合わせたミステリー作品を得意とする作家です。
そんな井上真偽さんが今回描くのは、巨大地震によって地下都市に取り残された女性を、一台のドローンで救出する物語。
ここだけ聞いても、かなり変わった設定ですよね。しかも、救助される女性には大きな問題があります。彼女は「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障害を抱えているのです。
つまり、普通の救助方法では簡単に助けることができません。救助隊が直接向かうことも難しい。そこで、災害救助用のドローンを使い、遠隔から女性を安全な場所へ誘導するという前代未聞の作戦が始まります。
そして、タイムリミットは約6時間。時間が経てば安全な場所への経路も断たれてしまいます。
「いや、これどうやって助けるの?」
おそらく、この作品を読み始めた多くの人が最初に感じることだと思います。
『アリアドネの声』が面白い3つの理由
①「どうやって助けるの?」という疑問がずっと続く
この作品の一番の魅力は、最初に設定された「無理難題」です。たとえば、普通の救助なら声をかければ反応してもらえます。目が見えるなら、光や身振りで誘導することもできる。
しかし、この作品の救助対象は「見えない、聞こえない、話せない」。
読者としても、「どうやって存在を知らせるの?」「どうやって進む方向を伝えるの?」「そもそもドローンだけで本当に救助できるの?」と、次々に疑問が浮かんできます。
この「どうやって?」を一つずつ考えながら読み進める感覚が非常に面白い。
犯人を当てるタイプのミステリーとは少し違いますが、目の前にある不可能をどう突破するのかを考える謎解きとして楽しめます。
② ドローンという存在が物語をさらに面白くしている

個人的に面白いと思ったのが、「ドローン」が物語の中心にあること。災害救助というと、消防隊や救助隊が現場に向かうイメージがありますよね。
ところが、この作品ではそれができません。
だからこそ、一台のドローンに託される役割が非常に大きい。ドローンを操作する側と、地下に取り残された女性。直接会うことができない二人が、どうやって意思疎通するのか。
この「距離」が作品の緊張感を生み出しています。
ただの災害小説ではなく、限られた手段で相手とコミュニケーションを取るミステリーになっているところが面白いところです。
③「あと少しだけ読もう」が止まらなくなる
『アリアドネの声』は、物語のテンポもかなり良い作品です。「今日はここまでにしよう」と思っていても、「でも、次はどうなるんだろう?」と気になってしまう。
一つ問題が解決したと思えば、また別の問題が発生する。
「これならいけるかも」と思ったところで、また不安要素が出てくる。
この繰り返しによって、自然とページをめくってしまいます。
実際、読書記録でも「どうなる?どうなる?の連続」で、どんどん読み進められたという感想が見られます。そしてもちろん、井上真偽さんの作品ということで、単純な救出劇だけでは終わりません。
ここから先はネタバレになるので詳しく書きませんが、最後まで読んだからこそ「あれはそういうことだったのか」と振り返りたくなるタイプの作品です。
けんごさんの紹介を見た人には特におすすめ
『アリアドネの声』を知ったきっかけが、けんごさんの小説紹介だったという人も多いと思います。
実際に、この作品について「SNSで小説紹介をしているけんご氏がめちゃくちゃおすすめしているのを見て購入した」という読書記録もあります。
けんごさんの本紹介が好きな人なら、おそらくこの作品との相性はかなり良いと思います。
というのも、『アリアドネの声』は「設定を聞いただけで、続きが気になる」タイプの小説だからです。
ただし、一つだけおすすめしたいことがあります。
ネタバレを調べすぎないこと。
これはかなり重要です。
『アリアドネの声』は、作品について調べれば調べるほど、「どんでん返し」「ラスト」「タイトルの意味」などの情報が出てきます。
もちろん、そういった情報を知ってから読む楽しみ方もあります。でも個人的には、できるだけ何も知らない状態で読み始めるのがおすすめ。
「この作品、最後に何かあるらしい」
くらいにしておいたほうが、物語の中で感じる違和感や驚きをそのまま楽しめます。
『アリアドネの声』で読書感想文を書くなら?
「アリアドネの声 読書感想文」で検索している人もいると思います。この作品は、読書感想文の題材としてもかなり書きやすい小説です。
理由は、単純に「面白かった」で終わらず、いろいろなテーマについて考えられるから。
例えば、
「人と人が意思疎通するために必要なものは何なのか」
「極限状態でも人を助けようとする気持ちについてどう思ったか」
「自分が同じ状況に置かれたらどうするか」
「過去の出来事を乗り越えるとはどういうことなのか」
といった方向から感想を書くことができます。
特におすすめなのは、**「自分だったらどうするか」**という視点。
小説の中で起こった出来事をそのまま説明するのではなく、
「もし自分が救助する側だったら?」
「もし自分が地下に取り残されたら?」
と考えてみる。
そうすると、「面白かった」「怖かった」という感想から一歩進んで、自分自身の考えを書くことができます。
読書感想文では、作品の内容を説明するだけではなく、「なぜ自分はそう感じたのか」まで書くことが大切です。
『アリアドネの声』は、そのきっかけを作りやすい作品だと思います。
こんな人におすすめ
『アリアドネの声』は、特にこんな人におすすめです。
・けんごさんの小説紹介が好きな人
・先の展開が気になって一気読みできる本を探している人
・「どうやって解決するの?」という謎解きが好きな人
・どんでん返しのあるミステリーが好きな人
・脱出ゲームや謎解きゲームが好きな人
・普段あまり本を読まないけれど、読みやすい小説を探している人
・読書感想文を書くための小説を探している人
特に、「犯人は誰だ?」というミステリーよりも、「この状況をどうやって解決するの?」というタイプのミステリーが好きな人にはかなりおすすめです。
まとめ
井上真偽さんの『アリアドネの声』は、巨大地震によって地下に取り残された女性を、一台のドローンで救出するという、一風変わった設定から始まるミステリーです。
「見えない、聞こえない、話せない」という女性を、直接助けに行くこともできない。
そんな絶望的な状況の中で、どうやって救出するのか。
読者も一緒になって「どうすればいいんだ?」と考えながら物語を追っていくことになります。
そして、そこに井上真偽さんらしいミステリーの仕掛けが加わることで、単なる救出劇では終わらない作品になっています。
個人的には、「とにかく先が気になる小説を読みたい!」という人におすすめしたい一冊です。
けんごさんの紹介を見て気になったけれど、まだ読んでいないという人は、ぜひネタバレを調べずにそのまま読んでみてください。
読み終わったあとに、最初のほうをもう一度読み返したくなる。
そんな感覚を味わえる作品です。
「最近、本を読んでも途中で飽きてしまう」という人にも、一度手に取ってほしい。
きっと、「あと少しだけ……」が止まらなくなるはずです。


コメント